大人気のバレーボール。観戦はもちろん、健康維持、交流の手段として、多くの人々にとって当たり前の存在になりました。
特に、バレーボールのワールドカップが開催されると日本国内では熱狂的な盛り上がりを見せることで知られています。
今回は、人気のスポーツであるバレーボールの誕生とその歴史について解説していきましょう。
バレーボールの概要
まずはバレーボールとは、どんなスポーツであるかを簡単に記載します。
バレーボールは、チームプレイと個人の技術の両方が必要なスポーツで、二つのチームがネット越しにボールを打ち合い、相手コートにボールを落とすことで得点を競います。
プレーヤーは手や腕を使用し、チームはボールを3回以内に相手コートに返さなければなりません。
6人制ではブロック時のボール接触はカウントされませんが、9人制やビーチバレーボールではこれも1回のタッチとして数えられます。
バレーボールという名前の由来
バレーボールという名称は、テニスのプレースタイル「ボレー」に由来しています。バレーボール初期のルールでは、単純にネットを挟んでボールを落とさず打ち合うというものでした。
当初「ミントネット」や「ミノネット」と呼ばれていたこのゲームは、テニスにおけるボレー(地面に触れる前にボールを打ち返す行為)からインスピレーションを得て、「バレーボール」と命名されました。
バレーボールの誕生
このバレーボールは、1895年にアメリカでウィリアム・G・モーガンによって考案されました。
モーガンは、当時流行していたバスケットボールが、体格や運動能力の高い人しか楽しめないと感じていました。
そこで、より多くの人が楽しめる室内スポーツとして、自陣と敵陣をネットで区切り身体接触をなくしたバレーボールを考案したのです。
バレーボールが初めてプレーされた1895年2月9日は、「バレーボール発祥の日」として記念されています。
バレーボールが日本に上陸
日本にバレーボールが紹介されたのは1908年のこと。東京YMCA体育主事だった大森兵蔵氏がアメリカの国際YMCAトレーニングスクールから戻った際に、この新しいスポーツを日本に持ち込みました。
その後、1913年にはF・H・ブラウン氏の活動により、バレーボールの普及が一層進むことになります。
初期の日本では、室内施設が限られていたため、野外で多人数が参加できる16人制のバレーボールが指導されました。
しかし、徐々に人数を減らしていき、1927年には9人制が主流となりました。
一方で、国際舞台では6人制が定着し、国際バレーボール連盟もこのルールを採用。日本も1951年に連盟に加入したことで、6人制が広く受け入れられるようになりました。
9人制のバレーボールもまだ根強い人気を保っており、ママさんバレーや小学生バレーなどでは9人制で試合が行われています。
バレーボールルールの歴史
当初のルールは、2つのチームがボールを打ち合い、ボールを地面に落としてしまったチームが負けというものでした。
その後、1947年の国際バレーボール連盟設立に伴い、コート・ネット・人数や基本的なルールが制定され、以後4年ごとに見直しが行われてきました。
1998年に導入されたリベロ制度は、ボールを拾うのみで攻撃に参加できない守備に特化したポジションを設けるというもの。これは特に背の低い選手に新たな役割を与えるという画期的な改革でした。
続いて1999年には、サーブがネットに当たっても攻撃が有効になるように。また、サーブ権を持ったチームだけが得点できる制度ではなく、ラリーに勝ったら得点が加算されるという、シンプルなラリーポイント制が導入されました。これによりゲームのスピード感が増しました。
また、2013年からはビデオ判定制度「チャレンジシステム」が導入され、より正確なジャッジが可能になりました。
枝分かれし発展するバレーボール
バレーボールの普及と人気上昇に伴い、バレーボールから派生したスポーツも生まれました。
それぞれのスポーツに独自の魅力とルールがありますので、ぜひチェックしてみてください。
ソフトバレー
ソフトバレーは、その名の通り柔らかいボールを使用する4人制のバレーボールです。
ボールが柔らかいため安全で、プレーの基本であるパスが簡単に行えるという特徴があります。これにより、年齢に関係なく、多くの人々が気軽に楽しむことができます。
- プレイ形式: 1チームは4人。1試合は3セットマッチで行われます。
- 各セット勝利条件: 各セット15点先取で勝利ですが、最小2点差が必要です。
- デュース: スコアが14-14になった場合、2点差がつくまでセットを続けます。しかし、どちらかのチームが17点を先取した場合、1点差でも勝利します。
ビーチバレー
ビーチバレーは、砂の上で行われる2人制のバレーボールで、夏のイメージとともに世界中で人気を博しています。
プレーヤーはタンクトップ、ショートパンツや水着、さらには帽子やサングラスを着用してプレイすることができます。
- プレイ形式: 1チームは2人、1試合は3セットマッチで行われます。
- 各セット勝利条件: 1・2セットは2点差をつけて21点を先取。最終第3セットは2点差をつけて15点を先取。
- デュース: スコアが20-20になった場合は、2点差がつくまでセットを続けます。
- 最終セット: セットカウントが1-1になった場合、第3セットを行います。2点差で15点を先取することで勝利チームが決定します。
まとめ
今回は、バレーボールの歴史や名前の由来、ルールの移り変わり、派生したスポーツについて解説しました。
バレーボールに親しんでいる方も、これから始める方も、ぜひ歴史を知ってより深くバレーボールを楽しんでいただければ嬉しいです。
スピーディーな攻防の移り変わりや、最後まであきらめずにボールを拾うプレーなど、たくさんの魅力がつまっているバレーボール。観戦はもちろん、ぜひプレーしてその楽しさや魅力を感じてみてください!